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潰瘍以外にも、胃がんや胃MALTリンパ腫などの胃悪性腫瘍、消化器以外の疾患(特発性血小板減少性紫斑病、慢性蕁麻疹、鉄欠乏性貧血)や、関連が深いと考えられる疾患(動脈硬化、糖尿病、シェーグレン症候群など)があります。
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3.ピロリ菌と胃がん |
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我が国のピロリ菌感染者は約5000万人いると考えられています。感染者の多くは小児期に感染し、慢性的な持続感染の結果、徐々に胃粘膜萎縮が胃内全体に進展し、いわゆる前がん状態が作られます。ピロリ菌感染者の胃がん発症率は約8%と試算されていますので、約400万人が胃がんを発症すると考えられます。
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4.ピロリ菌の検査方法 |
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- 培養法
- 尿素呼気試験
- 血清抗体測定法
- 迅速ウレアーゼ法
- 尿抗体測定法
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5.ピロリ菌の除菌治療 |
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ピロリ菌を駆除する方法を除菌治療と呼びます。 「胃酸を低下させる薬と抗生剤2種」という組み合わせで行われます。 1日2回、朝夕食後に1週間内服してください。除菌治療中は禁煙、減酒を心がけてください。
除菌後は、本当に除菌されたかどうか確認をする必要があります(予約は不要です)。除菌薬の内服終了後、1ヶ月半経過後に来院してください。尿素呼気試験で除菌されたかの確認をしましょう。 除菌に失敗する人が20%いますが、その場合、薬を換えてもう一度除菌治療を行います。
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